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by abcdokok

翔輝は再び布団に入る


「ふぅ、なんかすごく柔らかくて軽いな。さすが霞家使用の布団だ。絶対に天文学的値段に違いない」
 翔輝は呆れながら言う。ちなみにこれは二〇〇〇円(約三七〇万円)もするという事は知らなかった。
「しかし、布団に入ってからずいぶん経つけど、瑠璃の奴遅いな」
 そう。かれこれ三〇分以上ほったらかし状態が続いていたのだ。
 翔輝は仕方なく捜しに行こうと布団から立ち上がった時、
「翔輝様。お待たせしましたわ」
 襖(ふすま)の向こうから瑠璃の声がし、翔輝は再び布団に入る。すると、襖が開いて白い寝巻き(もちろん最高級)姿になった瑠璃が現れた。
「翔輝様。夜伽(よとぎ)に参りましたわ」
 ちなみに、彼女が言っている夜伽とは変な意味ではなく、あくまで辞書的な意味で使っている。ややこしいのだが。
「あー、はいはい。もう勝手にして」
「もう、翔輝様ったら、そんなつれない事言わないでくださいよ」
 瑠璃はそう言って布団に潜り、翔輝に抱きつく。
「だーかーら。抱きつくなって」
「嫌ですわ」
「こいつ???」
 瑠璃は満足そうな笑みで翔輝の体に頬を摺り寄せる。もう十年以上の付き合いなので、もうすっかり慣れてしまっているが、やっぱり一つの布団に男女が寝るのはいかがなものかと、
「あのな瑠璃???」
 言いかけて翔輝はやめた。
 瑠璃は気持ち良さそうに眠っていたのだ。
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「???ったく、僕の話が聞きたいって言ったのはどこのどいつだよ?」
 翔輝は笑いながら瑠璃の頭を撫でる。
「おやすみ」
 電気を消して、翔輝は布団に潜る。
 静かな時の中で、ふと翔輝は大和を思い出した。
「うーん、大和。何であんなに怒ったんだろ? 僕何かやっちゃったかな?」
 あそこまで激昂するという事は相当の事をやったのだろうが、どう考えてもその原因が思いつかない。これじゃ謝りたくても謝れない。そもそも明日には帰るのにこれじゃあ帰った途端に襲撃されるかもしれない。
「うーん、考えるのは明日でいいか。眠いし」
 翔輝は思考停止の為に眠りについた。第五章 第三節 翔輝のいない一日

 一方、翔輝のいなくなった『大和』の第三会議室では落ち込む大和の為に『大和を励ます会(自由参加)』が開かれていた。集まったのは金剛、榛名、以外の戦艦全員に翔鶴、瑞鶴といった大和の関係者と十数人の駆逐艦達だ。
 最初こそ大和を励まそうとみんな必死になって大和を気遣ったこの宴会だが、始まって一時間ほど経ち酔いが心地良くまわった頃、事件は起きた。
「バカアアアアアァァァァァッ! 少尉のバカアアアアアァァァァァッ!」
 ダンッと中身が半分になった一升瓶をテーブルに叩き付けたのは顔を真っ赤にして横隔膜痙攣(おうかくまくけいれん)――しゃっくりを起こしている今回の主役――大和。
 大和は顔を真っ赤にしてしゃっくりする。これは典型的な酔っ払いの現象だった。
 大和は翔輝のいない怒り+寂しさで慣れない酒を浴びるように飲み、完全に酔っ払っていた。しかも、
「ういッ、少尉のバカ???もう一生顔も見たくねえええええぇぇぇぇぇッ!」
 完全に怒り上戸になっていた。常の彼女とは思えないような荒々しい態度でこうして先程から暴れまわっているのだ。
 さすがの長門も大和がここまで荒れるとは思っていなかった。ただただ暴走する大和を見て苦笑いするしかなかった。
「や、大和ちゃん? そろそろやめない? そんなに飲んだら身体に悪いよぉ」
 陸奥がすでにこの前に一升瓶一本を空けている大和を止めるが、大和はそんな彼女をキッと睨みつける。
「別にいいじゃないです
by abcdokok | 2013-10-14 14:52